医療、福祉に貢献するために

医療、福祉に貢献するために
~ 株式会社メディチュア Blog

2017/05/27

「薬が必要かもしれないけど、歩くのもいいよ」が評価され、報酬になる時代はいつくるのか

Poll: Doctors Are Prescribing Back Pain Treatments That May Do More Harm Than Good : Shots - Health News : NPR Poll: Poll: Doctors Are Still Prescribing Lots Of Opioids For Low Back Pain : NPR

腰痛に対し、オピオイドがたくさん処方されているという記事。セルフケアへの取り組み方や、痛みの改善状況について、学歴、世代、収入などで比較している。

こういう記事を読むと、診療報酬などで誘導することも大事だが、ヘルスリテラシーの向上も大事だな、とあらためて思った。

記事の最後、いい医者であるために患者に薬を処方しながら、その患者にかけた言葉。
'You've had back pain in the past, it would be really good to focus on physical activity. Walking is good for it, even if it makes it a little more sore.'
少し痛いかもしれないけど、歩くのもいいですよ、と。薬を出さなくなったら、評価される仕組み。日本では、現状、多剤処方の患者だけが評価されるようになったが、さらなる拡大が必要なのかもしれない。

2017/05/25

看護師を始めとした医療者の貢献を適切な報酬に。厳格化は慎重に議論すべき

CBnewsに記事を掲載いただいた。


看護必要度データの分析結果を交えながら、乱暴に厳格化をすれば、今、現場が連携で一番苦労している高齢者にしわ寄せが言ってしまう可能性を述べた。

特に社会的事情が影響しなかなか転院・退院ができない患者については難しい状況にある。ただ、記事には書かなかったが、退院調整加算→退院支援加算など、連携強化の取り組みを後押ししてきた時代的な流れを考えると、「まさか何も準備してないわけはないよね?」「財源は厳しいから悠長なことは言ってられないよ」というような現場から距離がある人達の考えていることも透けて見えてくるだけに、ある程度の厳格化は覚悟しなければならないだろう。

そして、看護必要度の影響は、病院で見ている患者の病態によって、千差万別であることを述べた(データで見たのは、その一端でしかないが)。従来から繰り返し述べえいるとおり、疾患と病態である程度看護必要度が決まるだけに、厳格化は全国の病院が一律厳しくなるのではなく、特定の病院が壊滅的ダメージを受けることが想定される。(厳しくしすぎれば、その範囲が広がるだけで、影響がないところはいつまでも問題なしである)

そもそも厳格化の議論の目的が「急性期病床を減らすこと」にある(明言していなくても、資料等から、そう読み取れる)のが厄介だ。「適切な報酬分配と患者負担」ということが目的になっていれば、厳格化以外の方法(1入院包括化や効率性係数の比重向上など)とどちらが医療体制を壊さずに目的を実現できるかという議論になると思うのだが・・・。

いずれにせよ、看護必要度の議論は、これから本格化してくるだろう。そこで、別の機会に、厳格化で高いハードルが設定されれば病院がそれを超えようとするいたちごっこの繰り返しになる改定よりも、現場の負担を診療報酬に適切に反映できる手法について、整理し述べてみようと思う。そのアイデアの断片的なものは、下記に書き留めている。ご参考まで。

2017/05/24

『データベース自体が貧弱なままでは競争優位性はすぐに失われる』はデータの資源化と同義

昨日、機械学習の話題を書いたら、ちょうど週刊医学界新聞に、松尾先生と宮田先生の対談の記事が載っていた。

医学書院/週刊医学界新聞(第3224号 2017年05月22日) 【対談】人工知能×医療 世界と勝負するための大局観を実装する 松尾 豊氏(東京大学大学院 工学系研究科特任准教授) 宮田 裕章氏(慶應義塾大学医学部 医療政策・管理学教室教授) 医学書院/週刊医学界新聞(第3224号 2017年05月22日)
まさに昨日の話題と同じ点が指摘されていた(以下の引用参照)。
松尾 実際に見学すると勉強になるし,画像診断や薬剤管理など,さまざまな場面でAI活用の可能性を感じました。一方でショッキングだったのは,採用しているITシステムの使い勝手が悪いことです。同じような情報をあちこちに入力して,データが紐付いていない。「多忙にもかかわらず,なぜこんな無駄なことに貴重な時間を使っているのだろう?」と,素朴な疑問を感じました。 
宮田 今は病院あるいは部署ごとにシステムが違うなどデータベースがタコツボ化していて,インフラ構築のコストはかかるし,データの収集・分析も難しい状況にあります。AIによってイノベーションを起こしたとしても,データベース自体が貧弱なままでは競争優位性はすぐに失われるでしょう。ICTプラットフォームの構築は,重要な課題です。
引用した箇所以外も大変興味深い内容だった。

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