医療、福祉に貢献するために

医療、福祉に貢献するために
~ 株式会社メディチュア Blog

2018/05/20

市場成長率と人口動態の関係 ~マイナス成長時代に向け必要な意識改革~

市場・企業の成長率を見る。社会人一年目を思い出すようなテーマだ(あまりに懐かしく、その当時の教科書を久しぶりに開いてしまった)。

病院経営のマーケットを捉えるため、最近の医療費の動向-MEDIAS- 平成29年12月|厚生労働省 から、入院医療の医療費の伸びを見た。

ただ、伸び率だけを見たのでは示唆が少ないので、人口構成を横軸にとり、都道府県別に散布図をプロットしてみた。


このグラフの横軸は、80代人口の比率だ。高齢化が進んだ地域では、入院医療費の伸びが低く、そうでない地域は医療費が伸びている。

つまり、マーケット成長率は地域によって異なり、高齢化が進めば、必然的に伸びなくなると言えそうである。高齢化が進んだ地域ほど、売上最大化ではなく、利益最大化を目指すべきとも言える結果である。

マーケット自体が伸びない地域では、その地域のある病院が売上を増やせば、他の病院の売上が減る可能性も高くなる。パイを奪い合う色が濃くなるときに、地域として、医療の質の向上や働き手にとっての環境の魅力向上などを、どのように目指すべきか。

マイナス成長時代への突入を目前に控え、病院・地域は改革を求められている。さらに言えば、改革が一番求められているのは、売上拡大をうたうコンサルかもしれない。つまり自分も意識改革が必要と言えるだろう。

2018/05/16

医師不足? 偏在? スペシャリストorジェネラリスト?

アメリカの医師不足について論じている動画(若干声が大きいので、再生時にはご注意を!)。



下記の資料の個別事例以外の内容と構成が似ている。

平成29年11月10日 第55回社会保障審議会医療部会 資料2 医師偏在対策(PDF)

都市部と地方のアンバランスの解消は、自由経済では難しいように思う。ではどうしたらいいか? 先週・今週の頭の中を占めているテーマだ。まだ、結論はない。

2018/05/13

看護職員の離職率。今回は新卒の離職率の要因を・・・

先日、公益社団法人日本看護協会で公開された調査結果(下記)から、看護師の離職率の可視化を試みた。

2018年5月2日【「2017年 病院看護実態調査」結果報告】
看護人材の地域での活用に看護管理者の関心高く/離職率は横ばい続く PDFリンク

都道府県別のデータ(2016年度(2017年度調査))で地域性を見た。まず、正規雇用看護職員(緑色の日本地図)。色が濃いほど離職率が高い。


この分析結果は、以前、ブログに書いている。また、MMオフィス工藤氏のCBnews記事に分析データを提供した。

表に出る「データ分析」としては、これが今年最後か - 医療、福祉に貢献するために 表に出る「データ分析」としては、これが今年最後か

看護師離職率は地域の病院数と正の相関 - CBnewsマネジメント 看護師離職率は地域の病院数と正の相関 - CBnewsマネジメント
直近の数値にアップデートしても、大きな傾向は変わらず。やはり病院数が多いところは離職率が高い。



次に新卒看護職員(赤色の日本地図)。さきほど同様、色が濃いほど離職率が高い。



新卒看護職員の離職率には地域性が見られない。都道府県別のデータによる相関係数で評価したところ、病院数・病床数などはあまり関係がないと言えそうである。気になったのは、次の2点。
  • 正看護師と准看護師の比率で、准看護師の比率が高いところは、新卒離職率が高い
  • 正看+准看の人数に対し介護福祉士が多いところは、新卒離職率が低い
あくまでも、都道府県別のデータで大まかな傾向を探っているだけなので、統計的な有意差など厳密な評価ではない。ただ、新卒看護師の離職率を下げるには、准看護師を減らし、介護福祉士を増やせばよいか? 検討の余地がまったくないわけではないだろう。医療機関個別の離職率で評価すれば、信頼性の高い検討ができそうだ。

余談。ゴールデンウィーク明けにスタッフがデータ準備をしてくれていたのだが、整理するのが遅くなりごめんなさい・・・
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