2014/02/13

包括払いがますます増える診療報酬

昨日、診療報酬改定の答申が出た。

平成26年度診療報酬改定について |厚生労働省

この内容を見て慌てるようでは準備不足だ・・・・と言いたいところだが、昨日は答申の内容を踏まえ、影響調査などに追われた。病院では地域包括ケア病棟の入院基本料が新たに設定され、クリニックでは地域包括診療料が設定されることとなった。「地域包括」という言葉は、医療者にとっては分かりやすいのかもしれないが、患者からしたら???に違いない。そもそも「包括」という言葉に弱い。なにせ、包括以前から医療費がどういった内容なのか分からないのに、それを包括してしまったものだから、もう高いか安いか、真っ当な判断基準を持ち合わせている人は皆無に等しいだろう(専門家、マニアを除く)。

でも、正直言うと、包括の中身を事細かに理解することが大事か、というとそんなことはない。温泉旅館の宿泊料金を考えてもらいたい。朝食がいくら、夕食がいくら、温泉入浴料がいくら、ベッドメイクがいくら、部屋代がいくら、なんて細かく設定されているところはほとんどない。(例外として、ユースホステルは細かく設定している) 分からなくても、温泉でゆっくりできて、満足できれば、料金の内訳に疑問を持つことはない。医療と温泉旅館は同じではないが、納得感の高い医療サービスを提供することが本質的に重要なことだ。

その先には、提供されている医療サービスの違いを理解できる患者力・ヘルスリテラシーの向上が求められることは言うまでもない。ヘルスリテラシーを高めると「包括」はより意味あるものになるだろう。