2014/02/05

悪気のない「よい評価」は何も保証してくれない

一昨日、ブログにて、健康食品に対するガイドラインなどを踏まえながら、曖昧な表記が売る側と買う側のミスマッチを生み、問題となってしまっていることを書いた。しかし、健康食品の類は、すべてが悪いというわけではない。実際、自分の知っている医者でもサプリメントを積極的に摂っている人もいる(その人は雑誌のインタビューでも同じように答えていた)。またエビデンスが出ているものもあるし、医薬品として認可されている成分の容量を下げて健康食品としているものもある。なので、一概に怪しいものと捉えるのは間違っている。

今日は、陥りがちな事例を紹介したい。

アマゾンをはじめとしたインターネット販売では、その商品に関するレビュー・コメントが掲載されていることが多い。購入者・消費者がレビュー・コメントしているがゆえの正直な「まったく効果がない」「あわなかった」といった意見がある一方で、「サプリが効いたかわからないけど、楽になった」というような感覚的な意見や、「飲んだ途端、長年の悩みが解消された」というような絶賛コメントまで、様々な意見があふれている。

amazon.co.jpのカテゴリ「サプリメント・ビタミン」で”花粉症”で検索した結果(人気順)

でも、コメントは自由に付けられるがゆえ、良いコメントであふれていると「関係者がサクラになって良い評価を書いているんじゃないか??」などと疑念を持たれるケースまであるという。いわゆるステルスマーケティングだ。アマゾンではそれを判別できるように「amazon購入済み」の表記により買った人と買っていない人が区別できるようにしている。

しかし、調査の一環でコメント欄をずっと読んでいたら、様々なサプリがめちゃくちゃ効くんじゃないか??と思うようになってしまった。コメント欄、すごい。疑ってかかって読んだつもりなのに効果抜群の洗脳をされたようだ。実際、効くのかもしれない。

ただ、この評価は、自分が飲んだ時の効果を保証してくれるものではない、ということを理解しておくべきだ。レビューにはガイドライン(amazonはこちら⇒レビューガイドライン)もあるが、個人が効く効かないの感想を述べることは問題にならない。

おそらく良い評価をした人も、あくまで個人の感想を述べたのだろう。まったく悪気はないし、裏でお金をもらっているようなこともないだろう。ただ、読み手の意識が足らないと、レビューを鵜呑みにしてしまう。騙されたと思っても、法的な制約・制限もないレビューは、誰も責任を取らないだろう。結局、損をするのは消費者だけだ。自分の身を守るのは自分しかいない、ということだろう。

(余談だが、この記事を書いている今、鼻水が止まらない。ノアレ、買ってみようかな。コメント、絶賛されているんだよなぁ・・・)