医療、福祉に貢献するために

医療、福祉に貢献するために
~ 株式会社メディチュア Blog

2015/07/30

マイルドヘルシー層??

マイルドヤンキーという言葉は、一度くらい聞いたことがあるだろう。2014年の流行語対象にもノミネートされたくらいだ。言葉自体は、下記の説明に詳しく書いてある。

視点・論点 「"マイルドヤンキー"にみる現代の若者像」 | 視点・論点 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス

上記の説明の一部を引用する。
マイルドヤンキーは外見には多少のヤンキー性は残しつつ、中身は大変マイルドになっている若者たちです。例えば、彼らは改造バイクには乗っても、ヘルメットをかぶり交通ルールを守る人が多く、暴走族には入りたがりません。昔流行った不良マンガを読ませても、あまり興味がないようです。

中身は大変マイルドで、交通ルールも守る。なるほど。

そこで、下記のロッテの新商品プレスリリースを見て欲しい。先月末から販売が始まった商品らしい。

スイーツデイズ スイーツナッツ<ベリー&アーモンド> www.lotte.co.jp/info/news/pdf/news1549.pdf

説明を読むと、こまめにおやつを食べてしまっても、罪の意識が和らぐような、健康的な商品を意識しているということだろうか。
口さびしかったり小腹がへったりして、ついつい間食しがちな朝昼晩の食事の合間ですが、食べたいときに食べるという不規則な食べ方は食べ過ぎてしまいがち。間食にかわる新しい食習慣として、ロッテではこの商品で「適時食」を提案します。「適時食」とは、食事と食事の間に意識して、こまめにおいしく栄養を摂取することで健康をサポートし、楽しみながら食べること。健康へつながる生活習慣への生活者の取り組み意識が高まる中、「適時食」にぴったりな、素材を活かしたからだにもおいしい商品をお届けいたします。
怠惰な自分には、適度なおやつというのが難しい。

といったことはさておき、一番気になったのは下の文言だ。
ターゲットは、20~30代のMH(マイルドヘルシー=健康意識は高いがなかなか実行に移せない)層を想定しています。 
マイルドなヘルシーとは、さきほどのマイルドヤンキーの定義を参考にすると、中身はマイルドで、外見はヘルシーということだろうか。マイルドヤンキー風のイメージを作ってみた。

「俺、結構、健康意識してるんですよ。車なんて乗らずに、自転車通勤ですから。でも、食生活はあんまり気にしてないですけど。」

何だかしっくりこない。多分、言語理解力が足らないせいだ。意味不明になりつつあるので、ロッテのプレスリリースの文言そのままで理解しよう、「健康意識は高いがなかなか実行に移せない層」だそうだ。

自分を律することができればよいのだが、なかなか難しい。今後大事になってくるのは、「律する必要はなく、自然と健康を意識した生活ができるような環境に身を置くこと」を実現することなのかもしれない。

都会を離れ、健康的な生活を送るつもりで田舎に移住したら、車生活が基本で歩かなくななり、結果、不健康になった、なんていう本末転倒な話も聞く。マイルドヘルシーを意識した取り組み、いいかもしれない。

2015/07/29

クリニックに行く前に薬局に寄る人はほとんどいないのに、かかりつけ薬局はうまく行くのか

昨日のCBnewsに載っていた記事。

日薬が描く「かかりつけ薬局」の姿とは | 医療経営CBnewsマネジメント

今年度は、門内薬局(敷地内薬局)や、リフィル処方など、調剤に関する議論が活発化している。リフィル処方については、医師会が懸念を示すことは想定通りだが、分割調剤が進んでいないのに、リフィル処方は・・・という議論は、ちょっと違うように思う。

日医、リフィル処方せん反対明言|医療維新 - m3.comの医療コラム

冒頭引用した薬局の姿だが、かかりつけ薬局で描いている内容はいつもどおりだ(特段、目新しいことはない)。「拠点」の文言などは、正直、患者からしたらどうでもいいことのように思うが、医師会は気にするのだろう。この健康づくり支援薬局については、以前、座談会で議論してもらった(お薬手帳を持って行くと値段が高くなる等の「誤解」がある点は、一般人ゆえ致し方ない)。

新年度企画「健康づくり支援薬局をテーマにした座談会」 - 医療、福祉に貢献するために

この座談会での一文を引用する。
「でもさぁ、医者の帰りに薬もらいに寄っているのに、そこで血圧なんて測るかな? しかも、そこで高めですねって言われても、微妙じゃない??」
現状、薬局に寄るのは、医者の帰りであって、それ以外のときには、ドラッグストアやスーパーに行くのであって、調剤薬局には行かない。「かかりつけ薬局」の推進には、この現状の行動を大きく変える必要があるのに、本当にうまく行くか非常に疑問だ。(調剤併設型のドラッグストアはまだ有利か)

この行動を変えるには、診療報酬などで大きく誘導するが、そもそもの行動制限(医者に行く前に、薬剤師に相談し、紹介状をもらわないとダメ等)が必要だろう。しかし、いずれの案でも、医師会が大反発することは間違いなしだ。

2015/07/28

健康的な食事をインフォグラフィックスで

ファストフードのインフォグラフィックスを見ていたら、下記の記事が面白かった。

Eating Fast Food, What Are The Healthier Options? - Supplemented

上の記事にあるインフォグラフィックス(クリックするとリンク先の記事へ)

インフォグラフィックスにしてあるのは、サブウェイ、バーガーキング、マクドナルドの3つ。ファストフードを食べるなら、サブウェイはベストな選択で、サブウェイの宣伝広告は本当で健康的で、おもちゃで釣ったりしていない、と。健康的なものを食べる習慣を身につけるのに良いとまで言っている。一方で、マクドナルドはひどい。ハッピーセットを皮肉って、アンハッピーミール、とまで書かれている。マクドナルドの宣伝広告は、食べ物より、むしろ歌、ゲーム、きらびやかな色、うそ、おもちゃなどで、子どもたちを捕まえようとしている。「子どもたちは何が悪い食べ物なのか知らないのだから、勝手に選ばせれば、ジャンクなものを選んでしまう」と憤慨している。

昨今、日本のマクドナルドは業績不振で、健康的な食事を提供しようと努力しているようだし、食育支援なんてことにも取り組んでいる。

食育支援 | 社会のために | McDonald's Japan

ただ、なかなか健康的なイメージを持ってもらうことは難しいだろう。何せマクドナルドのイメージは日本だけの問題ではない。世界中で同じなのだから。

2015/07/27

ロボット手術の安全性は?

「2000年以来、ロボット支援システムを用いた手術関連で、144人が亡くなっている」という見出しは少なからずショックがある(衝撃的な見出しにしたいという意図も感じる)。

このとき、確認すべきは、分母は何人であるのか。そして、その原因は何なのか。はたまた最近は増加傾向なのか、減少傾向なのか。そのような状況が見えてこないと、144人という数字だけがひとり歩きして、危険を煽ることになってしまう。

Robotic Surgery Linked To 144 Deaths Since 2000 | MIT Technology Review
MIT Technology Reviewの記事では、ロボット手術のトラブル発生状況を、増加傾向にあるか、減少傾向にあるか、変わっていないのか、折れ線グラフに示してくれている。システムエラーは、手術件数の割に、発生頻度が低くなっている。一方で、装置破損は継続して一定頻度で発生しており2013年は若干増加しているように見える。

そして144人の死者が出ていることについては、6割以上は機械トラブルだが、残りはオペレーターのミスや、手術自体のそもそものリスクが原因だったという(下記引用の英文参照)
Curiously, although the database contains reports of 144 deaths during robotic surgery, the circumstances involved were recorded in detail in only a tiny fraction of cases. However, over 60 percent of these incidents were caused by device malfunctions while the rest were caused by factors such as operator error and the inherent risks of the surgery.
この記事は、『論文ではロボットなしの手術との比較は議論されていない。情報が不足したまま、ロボットが良い・悪いの議論は難しいことだ』と述べている。

そして、記事最後は、『アクシデント調査が進み、メカニズムが報告され、安全性を考慮した設計技術が進展すれば、将来、インシデント発生率は下がるだろう』と論文の著者が述べていることに触れている。
Nevertheless, there is room for improvement. “Improved accident investigation and reporting mechanisms, and safety-based design techniques should be developed to reduce incident rates in the future,” say Ramon and co.
情報の透明性が、医療の質を上げる。

この動きを加速させるには、情報の一部だけを聞いて、「144人も!? 怖い。ロボット手術はダメ」みたいな過剰な反応を市民はしないようにすべきだし、マスコミなどは冷静な情報伝達をこころがけるべきだ。

2015/07/24

リフィル処方をするなら、かかりつけ薬剤師が重要に

リフィル処方における『かかりつけ薬剤師』のマネジメントがプロセスのアウトカムを高めた話。

Outcomes of a pharmacist-managed medication refill program (PDF Download Available)

カイザーパーマネンテ・コロラドが、生活習慣病などをメインターゲットとしたリフィル処方患者のマネジメントにおいて、かかりつけ薬剤師がリフィル処方と検査結果モニタリングに関与した結果、かかりつけ医の負担が減ったり、患者や薬剤師の満足度が高まったという話。

まだこの論文では、医学的なアウトカムの評価まではできてない点が今後の課題としているが、リフィル処方をするなら、薬剤師のマネジメントは非常に重要なポイントではないだろうか。

2015/07/23

「症例数の少ない外科医は手術をするな」はさすがに言い過ぎか

昨日、社内メモ(病院・医療者の集約化は質の向上に貢献するに更新した内容。

■なぜ病院は”カウボーイ外科医(荒っぽい外科医、やっつけ仕事をする外科医、くらいの意味か)”を取り締まろうとしないのか
‘Cowboy Surgeons’: Why Hospitals Are Cracking Down on Them


"Low-volume hobbyists are bad for patients and we have to stop them," Dr. John Birkmeyer, a surgeon and chief academic officer at Dartmouth-Hitchcock Medical Center, told U.S. News.
弊社意訳(”症例数の少ない趣味人は患者にとって悪であり、我々は彼らを止めねばならない”と外科医でありダートマス・ヒッチコック医療センターのチーフアカデミックオフィサーはU.S. Newsに言った)
Birkmeyer estimates that if these procedures were carried out by more experienced surgeons instead of so-called “cowboy surgeons,” more than 1,300 deaths could be prevented each year.
弊社意訳(Birkmeyerは、これら(10のメジャーな手術)が、いわゆるカウボーイ外科医ではなく、経験豊富な外科医によって行われていれば、毎年1300人の無駄死を防げるだろうと試算している)

神の手である必要はないが、自分の手術は経験豊富な医者にやってもらいたい。誰もがそう願うだろう。しかし、どんな外科医だって、最初のとき・初めての手術があるのは事実だ。

他の事例で考えてみよう。パイロットは、いきなり機長になるわけでなく、一定時間、副操縦士として経験を積む。一方、車の運転は自動車学校を出たら、初心者マークですぐ運転できてしまう。

現状、外科医はパイロットに近い制度だ。助手として手術を経験し、一定の経験を積むとやさしい手術を執刀するようになり、徐々に難しい手術へ移行する。しかし、この情報はほとんど開示されない。もしかしたら、自動車学校を出たての状態のような外科医が手術をするかもしれないし、車の運転歴は長いけど、大型自動車はまったく運転したことがないような、その手術は初めてという外科医が手術をするかもしれない。

医療の質の向上を促進するには、情報の開示が大事ではないだろうか。そして、医師がより訓練できるよう、患者はその費用を負担すべきだ(医療の質が上がるのに、費用をまったく負担しない、という患者だけ都合がいい話はそうそうない)。

ちなみに、冒頭紹介した記事では、次のようなことも書いている。
Procedure volume is only one factor that determines surgical outcome. In fact, some small hospitals may provide excellent care even at smaller volumes.
弊社意訳(症例数は、手術の質を決定するファクターのたったひとつにすぎない。実際、小さな病院で、症例数が少なくても、素晴らしい治療をするところもある。)
エビデンスがあるから、小さな病院で手術を止めるべきと言ってしまったら、 絶妙なバランスで成り立っている日本の医療が崩壊してしまうかもしれない。しかし、だからといって、症例数をブラックボックスのまま医療を続けることもありえない。

先日の下記内容も含め、今後、医療の質に対する議論は活発になるに違いない。

外科医の成績表で情報の透明性向上に - 医療、福祉に貢献するために

2015/07/22

豊富な資金力を活かした質の高い医療の提供

先日、7月15日から院外処方に切り替えた国保旭中央病院の話を紹介した。

薬の処方待ち時間が3時間 - 医療、福祉に貢献するために

7月20日の日経朝刊に、小さな記事だが国保旭中央病院前に薬局ができたことを報じていた。


日本調剤のウェブサイトを見てほしい。

日本調剤 旭病院前薬局 | 千葉県旭市
旭病院前薬局と旭薬局と2店舗できたようだ。人の動線の都合上、2店舗必要だったのだろうか。相変わらず、立地勝負であることは否めない。

ただ、新聞記事によると、24時間営業(旭薬局の方。旭病院前薬局は24時間でない)をしているし、無菌調剤室も備えているらしい。おそらく処方の待ち時間も院内処方のときと比べ劇的に短縮されていることだろう。

大手チェーンは、圧倒的な資金力をバックに積極的な出店攻勢をかけることができ、地域に根ざしたパパママ薬局が淘汰されてしまう懸念がある。ただ処方せん枚数を稼げばいいといった感で営業しているチェーンが、パパママ薬局を潰していくのは「悪貨が良貨を駆逐している」ように感じる。しかしチェーンの中には、人材教育や設備投資に熱心なところもあり、今回の国保旭中央病院前の薬局も充実した設備であるように思われる。これは地域に歓迎されるべきだろう。

チェーン=悪ではなく、中身の質の議論になるべきだ。これは院内処方・院外処方の比較もしかり、門内薬局もしかりである。

しかし、2店舗か・・・。

弊社レポートはこちら ⇒ Our Reports | 株式会社メディチュア

2015/07/21

外科医の成績表で情報の透明性向上に

NBCのニュースサイト記事。『外科医のスコアカード』というサイトで、術後合併症の発生率の低いドクターを探すことができるとのこと。

'Surgeon Scorecard' aims to help you find doctors with lowest complication rates - TODAY.com

メディケアの5年分のデータから、術後感染症などのリスクの低い術式である膝人工関節置換術や腹腔鏡下胆嚢摘出術、前立腺摘出術などについて、調査したらしい。

例えば、カルフォルニア州の膝関節置換術であれば、下記のように表示される
検索例(カルフォルニア州・膝人工関節置換術)
Knee Replacement | Hospitals in California | Surgeon Scorecard

上から合併症発生率の低い順に病院が表示されていて、各病院の表示内容は下記のように外科医ひとりひとりの情報を見ることができる。


さらに各病院名をクリックすれば、ドクターひとりひとりの手術件数や合併症発生件数などを見ることができる。

冒頭に紹介したニュース記事でも、これだけで病院・医者を選べるわけではないが、こういった情報を得られることが大事だ、といったことを言っている。そのとおりだろう。透明性の向上とは、こういったことが期待されているに違いない。(一般人は、外科医の良し悪しを神の手ばりの「手術の成功率」みたいなことを想像しがちだが、そうでなく、合併症発生率等の数値は極めて重要な指標だと思う)

一度、サイトをご覧いただくことをオススメする⇒ Surgeon Scorecard

2015/07/18

薬の過剰摂取による死亡者は交通事故の死亡者よりも多いらしい


Prescription drug overdose deaths higher than car accident deaths | FOX31 Denver

以下はこのニュース記事からの引用。
“As a nation, the number of deaths that come from overdose is greater than the number of deaths from car accidents,” said Health and Human Services Secretary Sylvia Burwell.(薬物過剰摂取による死者は交通事故の死者よりも多い)

それだけでも驚きだが、記事に出てくるオピオイド中毒の事例が、本当にちょっとしたきっかけであることが恐ろしい。
When Hubbard was 18 years old she says she went from an “A” Student to an addict after receiving a painkiller prescription for her wisdom teeth surgery.“When my prescription had run out and I couldn’t get any more refills, I pretty much sought out pain pills on the street,” Hubbard said.After spending five years addicted to prescription opioids, Hubbard switched to heroin. Shooting up led to scars and even a partially amputated finger, but Hubbard didn’t kick her addiction until an infection nearly killed her. 
引用した上の文を意訳すれば、こんな感じだろうか。「18歳のときに親知らずの手術で鎮痛剤の処方せんをもらい、それから常習者になった。処方せんが切れ、リフィルできなくなってからは、街で薬を探した。5年間オピオイドを常習し、それからヘロインに切り替えた。一部指を切断してもヘロインの注射を続け、感染症で死にかけるまで常習は止められなかった」

きっかけはあまりにも些細だ。

コロラド州は、オピオイドの処方監視プログラムの取り組みを始め、少しずつ状況は改善しているらしい。現状、日本において処方内容の監視はほとんどなされていないが、本来必要な薬もあると思われる。またリフィルなどが解禁されれば、その必要性が議論されるかもしれない。オピオイドはがん性疼痛緩和では重要な薬であり、必要な人には極めて大事だが、一般人の乱用の危険が高い。適切な管理を考える上で、薬剤師の役割などはもっと議論されてもよいと思う。

昨今、トヨタの役員の一件で非常に話題となったオピオイド。WSJには下のような記事もあった。意外と面白い内容だった。

【WSJで学ぶ経済英語】第187回 オピオイド - WSJ

新しい産業を育てるには 〜日経産業新聞 2015/7/17 〜

今朝(といっても、もうすでに前の日のことだが)の日経産業新聞、ペースメーカーや手術用ロボットにおいて日本製がないことを取り上げ、新たな産業を育てるには他者への信頼が欠かせない、というインテカー社長、斎藤ウィリアム氏の記事が載っていた。

何だか、下の中村先生のブログの内容にそっくりなのだが・・・、読めば読むほど、似ているのだが・・・、まぁどちらも非常に良いことが書いてあると思うので、ご一読を。

治療用機器後進国・日本 - 中村祐輔のシカゴ便り

日経産業新聞の記事はインターネット上にはまだ無いかな・・・。斎藤ウィリアム氏の連載の前回分はこちら→ 発明 世界変える連鎖の始点  :日本経済新聞

2015/07/16

病院でロボットが活躍の場を広げていくかも

今朝の日経新聞、地方面(埼玉)に載っていた、「ペッパーが病院受付」の記事。意外と高機能で、しかもレンタル費用は月額数万円と手頃らしい。ペッパー自体が興味をひくし、その上、病院の業務効率化にも貢献するなら、導入のハードルが下がるように思う。

ヒト型ロボの病院受付システム 生活革命などが開発  :日本経済新聞

以前、ロボットの話題をしたことがあるが、これから、こういう話は増えていくのかもしれない。
病院でロボットが活躍 - 医療、福祉に貢献するために

2015/07/15

スタチンの費用対効果とLTAC

社内メモ。

虚血性心疾患に対するスタチン療法の費用対効果の検討。心疾患イベント発生リスクの低い群は、1年寿命を伸ばすのにかかる費用が大幅に増す。何より、糖尿病のリスクについても言及している
JAMA Network | JAMA | Cost-effectiveness of 10-Year Risk Thresholds for Initiation of Statin Therapy for Primary Prevention of Cardiovascular Disease

ICU/CCUを出た患者に対する、Long-Term Acute Care Hospitalに移ったことによる医療の質の評価。LTACの参考に。

2015/07/13

薬の処方待ち時間が3時間

日経ヘルスケアの7月号の『院内処方と院外処方 どちらが”正解”?』、とても興味深い。

国保旭中央病院の事例では、外来患者が1日2500人、処方せんが1200枚とかなりのボリュームで、これまで院内処方では、処方の待ち時間が3時間近くになることもあったらしい。

国保旭中央病院の特殊性は昨年末くらいにブログで書いた。

「医療体制の維持」と「医療費の低さ」から興味深い町、千葉県旭市 - 医療、福祉に貢献するために

明後日から、院外処方になる。そこで何より興味深いのは、院外処方に切り替えても、病院の薬剤師の人数は変えないらしい。院外処方にすることで、待ち時間は短く、そして病院の薬物治療の質が向上するならば、これは悪くない話だろう。ただし、これには、患者の金銭的負担が伴うことを認識すべきだ。それとともに、院外処方に変わったとき、院内処方に比べ説明が十分か不十分か、といったことも患者側が考えるべきだろう。待ち時間の短縮の代わりに、何か質的なものを失ってしまっていたら大問題だ。

2015/07/12

RESASの産業マップ、一般人には非公開

先日、経済センサスをベースにした分析資料から、地域特性を考えた記事を2つほど書いた。


これらの分析、RESASでできるのでは??と思ったのだが(下記動画参照)、

地域経済分析システム(RESAS)の使い方~その(1):産業マップ~ - 政府インターネットテレビ

どうにもこうにも、「産業マップ」の文字が表示されない。自分の使っているRESASとは別のRESASがあるのか??

RESAS提供開始時のプレスリリース(www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/resas/pdf/20150421_pressrelease.pdf)に、以下の一文が書いてある。

本システムで提供するデータは、企業間取引に関するデータを除いて、一般の方でも Web 上 で見ていただくことができます。

産業マップは、帝国データバンクのデータを用いている。なるほど、一般人の自分には見えないわけだ。

企業間取引データを除いた産業構成のツリーマップだけでも見えるようにしてくれればいいのに・・・


2015/7/13追記 元々のタイトルには「非公開(たぶん)」と書いていたのだが、上記の動画の説明文に下記の文言があるとの指摘をいただいた。

※産業マップは地方自治体職員の一部の方しかご覧いただけません
間違いない。非公開だ。

2015/07/10

「医療が充実していない」と考えるのではなく、周辺も含めて考えることが大事

先日(「うちの町には大した産業はなく病院くらいしかないんです」と自嘲せず、「うちは医療の町です」と言ってみてはどうでしょう)の続き。

今度は逆に、市・区のうち、医療業従業者数の少ないところをピックアップした。
全国の市区のうち医療業従業者数1,000人未満で、従業者比率の低い自治体
出所:総務省統計局 地域の産業・雇用創造チャート-統計で見る稼ぐ力と雇用力(平成24年経済センサス‐活動調査) を基に弊社で作成

比率が低いのは、他の産業が栄えているという見方もできよう。しかし従業者数が少ないのは「医療に弱い町」と見えなくもない。(市の規模にも影響されるが、そこは多めに見ていただきたい)

しかし、勘違いしてはいけないのは、医療はひとつの町で完結するものではない。周辺に医療の充実した町があれば、それで良いのだ。例えば、米原市であれば、昔からの交通の要所であり、鉄道も車も便利なところだ。また、高浜市は刈谷市・安城市といった医療が充実した町に囲まれている。

といったように、地域地域の特性が見えてくる。では、自分のところはどうだろうか?と考えてみるのも面白いだろう。

客観的に地域の特性を探る上で、統計データは有用だ。

2015/07/08

「うちの町には大した産業はなく病院くらいしかないんです」と自嘲せず、「うちは医療の町です」と言ってみてはどうでしょう

日本全国、北は北海道から南は沖縄まで、都市部からそうでないところまで、様々なところに行くと、結構な頻度で「うちの町には病院くらいしかないんです」という話を聞く。背景には、地方創成で都市部から人を呼び寄せられるような産業がない、高齢化が進み町は寂しくなってしまう、というネガティブな考え方が存在している。

しかし、ポジティブな発想に変えるべきではないだろうか。医療しかないのなら、医療で突き抜ければよい。医療を軸に産業を呼べば良い。医療の人材供給地となればよい。

下のグラフは統計局のデータを基に散布図に示した全国の市区町村の医療の突き抜け具合を見たものだ。
市区町村別 医療業従事者数と占有率
出所:総務省統計局 地域の産業・雇用創造チャート-統計で見る稼ぐ力と雇用力(平成24年経済センサス‐活動調査) を基に弊社で作成

「医療しかない」と言っている多くの町は、医療業に従事している人の比率が10%程度。もちろん、それでも十分高いのだが、突き抜けている町は15%を超えている。

全国の突き抜けていそうな市(一部条件に合致すつ町村を含む)を抽出してみた。東京都清瀬市、岐阜県笠松町、埼玉県毛呂山町、大阪府大阪狭山市、千葉県鴨川市。有名病院がある地域が挙がってきた。

医療業従業者数比率が高い市区町村(15%以上の市区、もしくは15%以上かつ2,000人以上の町村)
出所: 上のグラフと同じ

この中で気になる地域もある。大牟田市。医療業従事者数が非常に多い。病院が多いので、ある程度、医療業の比率が高いのはうなずけるのだが、人数が突出する理由は分からない。

おそらく基の統計を十分理解していないせいもあるだろう。しかしいずれにせよ、誇れる水準と言えそうだ。

埼玉県毛呂山町や大阪府大阪狭山市、栃木県下野市は大学病院があるので、「医療の町」と言っても違和感はまるでないだろう。また、岐阜県笠松町や千葉県鴨川市は有名民間病院があり、「医療の町」という認識は、医療者の間では当たり前であり、一般市民に向けて、もっとアピールできる余地を感じる。

地方創成で移住が論点に挙がっている。医療しかないなどと自嘲せず、医療の充実した町をもっとアピールすべきと思うがいかがだろうか。


2015/07/07

ジェネリック医薬品を理解するのに持ってこいの動画

昨日、大学の講義で利用した動画。

お薬代が安くなる?!ジェネリック医薬品 - 政府インターネットテレビ

『ジェネリック』という言葉自体の認知度が低い大学生にとって、ジェネリックの現状や課題を説明することは難易度が高い。それゆえ、動画等を用いて、分かりやすい説明を心がけているつもりだ。

講義では、国民医療費の戦前から現在までの推移と将来見通しなどを説明し、医療費の適正化をテーマに、これまで様々なことを紹介してきた。

下の記事は、ちょうど昨日JBPressに掲載されていたもの。
記事の中身は、先発品とジェネリックには、有効性・安全性の違いがあり、政府は説明すべき、という主旨だ。違いがあるものについては、適宜、厚労省の検討会で議論されている。それだけに、このように一般市民向けに一事例を取り上げ、不安を過度に煽る必要はないとも思うのだが・・・。
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